全国労働衛生週間が1日から始まり、7日まで展開する。多くの企業が従業員のストレスチェックや化学物質のリスクアセスメントに取り組む必要がある。自然災害や事故以外の「職場の健康」について、意識を高めて、取り組んでいきたい。

2018年度は、国の5カ年の労働災害防止計画「第13次労働災害防止計画」(第13次防)の初年度にあたる。企業が取り組むべき労働衛生活動の重点項目として、新たに、「過重労働による健康障害防止のための総合対策の推進」を盛り込んだ。「過労死」が社会的に大きな問題となっていることから、長時間にわたる過重労働を排除し、疲労が蓄積する恐れのある場合の健康管理対策を強化するのが狙いだ。労働時間に関する制度の見直しとして、時間外労働の上限の設定、勤務間インターバル制度(前日の終業時刻と翌日の始業時刻の間に一定時間の休息を確保する)の普及促進、産業医・産業保健機能の強化を挙げ、今後関係法令を整備していく。

また、メンタルヘルス対策として、新たに、従業員が産業医や産業保健スタッフに直接相談できる仕組みづくりなど、「安心して健康相談ができる環境を整備する」ことを盛り込んだ。従業員の心の健康づくりを進めていくには、企業が職場環境の改善に積極的に取り組むことが前提となる。その際、ストレスチェックなどを受けた従業員が相談を受ける受け皿の整備が必要としている。

一方、化学物質のリスクアセスメントとして、従来は把握されていなかった芳香族アミン取り扱い事業場における事業や吸入性有機粉じんなど、重篤な健康障害の発生を踏まえた取り組みに踏み込んだ。具体的にはばく露低減措置や労働者教育の推進などを挙げている。また、石綿によるリスクアセスメントにも重点を置いている。

まず、それぞれの企業の状況に応じて必要性を認識し、定着を図りたい。その上で、義務化を「仏を作って魂入れず」に終わらせないよう、実効性を高めていくことが重要だ。

(日刊工業新聞転載)